不動産を学ぼう!
投資

【不動産投資】
不動産投資初心者向け注意点記載!完全ロードマップ全13項目!投資前にこれだけは見て欲しい!

この記事で解決できる悩み

・不動産に興味あるけど、どうやって始めたら良いか分からない。
・不労所得として不動産投資をしてみたい。
・騙されないか心配。。

シマ
シマ
皆さん、こんにちは。シマです(@fudousan_jisho
今回は、不動産投資初心者の方が初めて不動産を買うまでのステップについて解説します。

全部で1万字超の長文ですが、
これ一記事を読んでいただければ、購入までの全てのステップや注意点が分かるように解説したつもりです。簡単な書籍を読むようなイメージで、是非最後までお付き合い頂けますと幸いです。

↓今回の関連動画

【不動産アニメ】不動産投資までの完全ロードマップ!全13項目!
https://youtu.be/INJTlADHrT4

↓今回のおススメ書籍
世界一やさしい不動産投資の教科書1年生

目次
  1. そもそも不動産投資とは?
  2. 不動産投資のメリット・デメリット
    1. メリット
    2. デメリット
  3. 情報をどう集めるか?
    1. ネットを駆使
    2. 書籍
    3. セミナーへの参加
    4. 投資家の知人を作る、コミュニティへの参加
  4. 不動産投資前に必須の基礎知識
  5. アセットタイプを知る
    1. 住宅
    2. オフィス
    3. 店舗
  6. 投資規模を知る
  7. エリアを見定める
  8. 相場を知る
  9. 物件のチェックポイントを知る
    1. 経済的側面
    2. 法律的側面
    3. 環境的側面
  10. 収支・キャッシュフローを計算する
    1. 初期費用
    2. 毎年のランニング
    3. 収支シミュレーション
  11. ローン(融資)を使う
  12. 相手と交渉する
  13. 物件管理を知る

そもそも不動産投資とは?

  • 文字通り不動産に投資すること
  • 投資した不動産を「使いたい人」に貸し、貸している間、家賃をもらう
  • 不動産を購入するときにお金を投じる見返りに、毎月、家賃を得る
  • もし良い金額で売れる場合には売却して、売却益を得る。

これが、不動産投資の基本です。

勉強したうえで購入し、しっかりと物件管理を行うことで、
長期的に安定した収入を得られ、節税効果も期待できるため、
近年はサラリーマンや公務員として働きながら不動産投資を始める方も増えています。

では、まず初めに「不動産投資のメリット・デメリット」を見ていきましょう。

不動産投資のメリット・デメリット

メリット

不動産投資のメリットまとめ
  1. 投資収益効果 :毎月の運用益と売却益
  2. 節税効果   :所得税・住民税及び相続税
  3. レバレッジ効果:他人資本(ローン)を使える
  4. 資産性効果  :ローン返済と同時に自身の不動産に
  5. 副収入効果  :本業以外の収入
  6. 生命保険効果 :団信の利用

個人的には、レバレッジ効果が不動産投資の強みだと思います。
投資といえば不動産以外にも、株式や債券・FX、金等のコモディティ、ビットコイン等が挙げられますが、他人資本で投資ができるものは、多くありません

また、その他の特徴として賃料の粘着性があります。
粘着性とは、景気や株価の変動が少ないことを言います。
株価やビットコインと異なり、賃料は急に倍になったり半値になったりしません

「投資収益効果」~毎月の運用益と売却益~

不動産投資収益の特徴としては、以下になります。

  • 不動産はミドルリスク・ミドルリターン
  • 何十倍、何百倍になることはない
  • 毎期の運用益(インカムゲイン)と売却益(キャピタルゲイン)がリターンを得られる

一方で、
・銀行預貯金や国債などはローリスク・ローリターン
・リスクは低いものの、リターンも低い
個人的には、現在の預金金利を考えると、ローリスク・ノーリターンといっても過言ではないと思います。

また、
・株式、FX、先物取引、ビットコイン等はハイリスク・ハイリターン
・株式の新規株式公開IPOで優良株を購入し、その後に価格が何十倍にもなり得る
・ビットコインも1年前と比べ何倍以上にも
・一方で、半値になることも珍しくない
という特徴があります。

「節税効果」~所得税・住民税及び相続税~

所得税・住民税

個人で不動産投資を行うと、所得税の計算上、不動産所得が発生します。
この不動産所得が、
・プラス  →原則として納税をする必要あり
・マイナス →給与所得等と合わせて確定申告することで、所得税、住民税の節税
となります。
確定申告時に所得税の戻り分は還付され、住民税は翌年の支払額が少なくなります。

「不動産所得がマイナス=損」と思われる方もいるかもしれませんが、一概にそうとは言い切れません。
なぜならば、様々なものを経費計上できるからです。最たるものは、減価償却費
減価償却費は、現金支出はないのに、費用として税金を減らしてくれます。
また、不動産投資のための備品や交際費・交通費も経費計上できます

ただ、どんな方がどんな物件を買っても節税効果を最大化できるとは限りません。
主な条件として、以下が挙げられます。
・新築ではなく、中古物件を購入
(耐用年数切れの物件が理想的、土地建物比率を決める柔軟性があるため)
・RC造のマンションではなく、木造や鉄骨造のアパートを購入
(償却期間が短いため)
・給与所得が800~900万円以上
(所得税は累進課税のため、このぐらいの年収の方が効果が出やすいため)

これらの条件を満たさない状況で節税と言われた場合には、
・大した金額の節税にならない
・そもそも不動産投資をしていることで実損が出ており、そのため税金が少なくなっているだけ
といった可能性があるため、気をつけた方が良さそうです。
適度な損は良いですが、キャッシュフローそれ自体がマイナスの場合は、気を付けましょう。

相続税

相続税対策になる理由は、不動産は現金よりも税評価額が低いから、になります。
物件と利用形態により、時価に比べて相続税評価額を5割程度に抑えることが可能です。
建物付きの貸家、つまり賃貸オーナーであれば、大幅に下げられます。

「レバレッジ効果」~他人資本(ローン)を使える~

他の人のお金を使って運用できる投資商品、その代表格が不動産です。
なぜそれが可能かといえば、
・担保価値があると判断される
・その取引慣行・マーケットが存在している
からです。

私が知る知人の大成功例を記載します。
事例
・2010年頃、新宿で10億のビルをフルローンで購入
・表面利回りは10%、家賃収入毎年1憶
・2020年、同ビルを30億円で売却
・自己資金を出さず、手にしたキャッシュは40億円
これは極端な例で、同氏の場合は、リーマン後にフルローンで10億円借りられたことが凄いことではありますが、こんなことが可能なのが不動産投資です。

従いまして、
信用力の高い大企業サラリーマンや公務員の方は、
是非融資を受けやすいうちに、不動産投資を検討されると良いと思います。

「資産性効果」~返済と同時に自身の不動産に~

不動産ローン返済額は、見方を変えれば貯蓄をしていると見なせます。
なぜなら、最終的に全部の借入を返済し終わると、物件は全て自分のものとなります。
売却することによって現金化する(≒貯金をおろす)ことと変わりないからです。

また、元本返済の原資は賃料収入なので、イメージとしては、
入居者が毎月払ってくれるお金で貯蓄をしていくと言ってもいいかも知れません。
ここが不動産投資の魅力の一つです。

「副収入効果」~本業以外の収入~

もし物件自体のキャッシュフローがプラスであれば、毎月の副収入を得られていることになります。従って、給料+アルファの収入があることになります。
また、不動産は文字通り、動かない資産ですので、直接管理や緊急事態の際を除き、手間がかかりません
これが、医師や弁護士、中小企業のオーナーといった、資金的余裕があり多忙な方々に好まれる理由です。

「生命保険効果」~団信の利用~

ローンを借りる際、団体信用生命保険(いわゆる団信)に加入します
万が一のことがあった場合、借り入れの返済が免除されます。
残されたご家族(=相続人)は、返済義務のない不動産を入手できます。
これを保険金代わりと見なせるということになります。

残されたご家族は、
①:継続保有する→毎月賃料収入を受け取り続けられる→生活資金とすることができる
②:売却する→まとまった現金を手に入れられる
①または②のどちらかを選択することが可能です。

デメリット

不動産投資デメリットまとめ
  1. 空室リスク   :テナントがつかず収入減
  2. 高値掴みリスク :投資のリターンを悪化させる高値掴み
  3. 騙されリスク  :不動産業界は情報の非対称性産業
  4. マーケットリスク:相場の上下や、金利急上昇など
  5. 流動性リスク  :売りたいときに売れない
  6. 物的損傷リスク :自然災害など

個人的な意見として、デメリットのなかで、
・高値掴みをしてしまうこと
・空室を発生させること
の2点を何としても避けるべきだと思います。

「空室リスク」~テナントがつかず収入減~

収入減になるため、最も避けたいリスクです。

そのためには、

  • 空室が発生しにくい条件の良い物件を選ぶ
  • 競合物件に対する魅力を引き上げる
  • サブリースを利用する

といった方法があります。

1つ目の「空室が発生しにくい条件の良い物件」
・都心の駅近、の築浅物件
・空室リスクが低い
・その分利回りも低い
・競合が多く、あっという間に売れてしまう

2つ目の「競合物件に対する魅力を引き上げる」
・周辺物件との差別化
(家賃を引き下げる、リノベーションする)
・賃料下げやリノベは利回り悪化になるためバランスが重要

3つ目の「サブリースを利用する」
・サブリース会社に一括借り上げを依頼
・空室リスクをサブリース会社に移転する
・直接賃貸する場合の80~95%賃料が相場
・差分はサブリース会社の手数料分

ただ、この“サブリース”がくせものです。
最近の不動産に関する多くの事件(例、「かぼちゃの馬車」事件など)は、このサブリースが原因で問題となっています。簡単に説明しますと、悪徳な不動産会社から、「当社がサブリースに入り、高い賃料を保証しますので安心してください」と言われたものの、すぐに解約される、賃料が途中で減額される、などといった事態が発生し、後で騙されたことに気がつくというパターンです。
(自著「不動産取引だましのケース50選」でも、サブリーススキームを通じただましを多数紹介しています。Kindle Unlimited 会員の方は無料でご覧いただけますので、ご興味ある方は是非一度、ご覧頂けましたら幸いです。)

不動産 投資 始め方

「高値掴みリスク」~投資のリターンを悪化させる高値掴み~

冷静な判断がしづらい状況、たとえば、ライバルがおり急がなければならない等、の際には高値掴みをしてしまう方が多数いらっしゃいます。
また私の経験則としては、医師や弁護士、中小企業オーナー等、一般に年収が高いものの、不動産についての知識があまりない方が、日々の業務が多忙で不動産の勉強や管理に時間を割けない方々にも、高値掴みをしてしまう傾向が多く見られます。

しかし、高値掴みは防ぐことができます

物件を購入する前に、その物件が空室となり貸したらいくらで貸せるか、を冷静に分析しましょう。
口で言うのは簡単ですが、意外とこの調査が不十分なまま購入される方がいます
特に、上述の“サブリース”という言葉に騙されて、自身で良く相場も調べもせず、サブリース解約と同時に初めてその物件の本来的な価値、高値掴みしたことに気がつくというパターンが多いです

「騙されリスク」~不動産業界は情報の非対称性産業~

不動産業界は、超アナログかつ情報の非対称性が著しい業界です。
未だに多くの会社がファックスで資料をやり取りしています。
つまり、ブラックボックス化しやすいということです。

また不動産は、複雑です。
マーケット環境、金融・経済情勢、法律、条令、税金、会計、取引慣行など様々な論点が複雑に絡まり、利害関係者も売主、仲介会社、金融機関、ゼネコン等多岐に渡ります。
はっきり言ってしまえば、不動産初心者の買主が最も知識・経験が浅く、騙されやすい存在なのです。

但し、不動産投資はそれこそ古来より続いている伝統的な資産運用の手法の一つであり、上記で記載したようなメリットもたくさんあります。また、不動産投資を実際に成功させている方も多数おります。
不動産の勉強を怠り、他人任せにし過ぎることは控えるようにしましょう
また、取引の過程で疑問に思うことがあれば、取引当事者でない専門家に意見を仰ぐようにしましょう。
(もし専門家の知り合いがいないという方につきましては、MENTAというサービスで不動産相談を承れますので、お気軽にご相談下さい。)

「マーケットリスク」~相場の上下や、金利急上昇~

不動産は金融商品の一つです。
従って、マーケットの影響を受けます
日本のバブル崩壊とリーマンショック後をイメージしてください。
どちらの出来事の後も、不動産価格が大きく下落しました。

不動産価格下落の大きな理由は、ローンです。
金融機関が引き締め→ローンが借りづらい→価格が上がらない
という流れです。
従って、マーケット次第で、売却しづらくなります。
不動産マーケット下落の原因はローンと言っても過言ではありません。

また、金利リスクもあります。
変動金利を選択していた場合、金利変動のリスクがあります。
金利が急上昇すると、当然返済額が増えることになります。
それを予想したうえで、余裕のある資金計画が大切です。

「流動性リスク」~売りたいときに売れない~

不動産は流動性が低いです。
株式やビットコインは、スマホからボタン一つで売買できます。
不動産の場合は、
→不動産会社へ売却を依頼する
→買主を見つける
→交渉する
→ローンを使っていれば金融機関の承諾を得る等、
様々な調整事項が発生します。

また上述のようにマーケット環境が悪いと、買い手がそもそも見つからない可能性もあります。
その一方で、そのように流動性が低い資産であるがゆえに、参入障壁が高く、投資家層が限定され、一部の優良な投資家がその大きな恩恵を享受できるという構造にもなっています。

流通量は年々増加しており、中古マンションであれば首都圏で毎年4万件弱の物件売買が成約しています。
物件の売り出し価格が相場に対して適切に値付けされていれば、最速で1ヶ月後に入金まで完了することができますので、流動性の低さが気になる方は、流動性の高い都心のマンション購入を検討すると良いでしょう。

「物的損傷リスク」~自然災害など~

実物資産である不動産ならではです。
地震や台風、火災などの被害の可能性があります。
回避策としては、火災保険や地震保険があります。
ただ、不必要に入ると収支が悪化するため、バランスが大切です。

では、ここまで見て不動産投資のメリットとデメリットはご理解いただけたかと思います。
次に、不動産投資の最も重要なポイント、不動産関連情報の集め方について解説します。

情報をどう集めるか?

不動産 投資 始め方

「不動産はご縁」「せんみつ」と言われます。
※「せんみつ」:1000件紹介された物件のなかに、3件の優良物件があるという経験則的な業界言い伝え
投資だけではなく、マイホームを探すときや結婚もそうですが、不動産はこの世に唯一として同じものは存在しません。従って、この世の中で一つの大切な不動産に巡り合えれば、それでゴールということになります。

ネットを駆使

現在はネットを使ってなんでも調べられます。
また不動産テックという領域で、ますます便利になっています。
まずネットでどんなサイトがあるのか、どんな物件があるのか、観察してみましょう。
また、手前味噌で恐縮ですが、私のYoutubeチャンネルのように動画で不動産関連情報を提供している方々も多いため、是非活用されると良いと思います。

不動産の辞書YouTube【不動産の辞書YouTubeチャンネル】です。 数千名を超える方々にチャンネルご登録を頂いております! ご登録下さっている皆様に...

書籍

ネットの無料サイトや動画でも良いですが、不動産投資について、体系的に漏れなく学ぶのであれば、1冊サクッと書籍を読んで漏れなく体系的に読むのがおススメです。投資初心者の方におススメは「世界一やさしい不動産投資の教科書1年生」であり、また、その他の投資に対する考え方や、より実務的な本や含めたおススメ書籍の記事にを纏めています。

【不動産コラム】
おススメの不動産関連書籍一覧!全9ジャンル全22冊紹介!不動産ビジネスに興味ある方に見て欲しい!
長年、不動産業界に従事していました経験から、不動産投資/マンガ/取引実務/資格試験/業界就職・転職/テック・IT/Jリート・ファンド・証券化/海外不動産といったそれぞれのジャンルでのおススメ本を記事にしました。是非ご一読下さい。...

セミナーへの参加

ネットや書籍である程度勉強したら、一度、実際に不動産会社のセミナーに参加してみることをおススメします。なぜなら、良い物件を見つける最短ルートは、信頼できる不動産会社の仲の良い担当を複数名作っておくことだからです。
ただその場で無理に申込等する必要はありません。むしろ、当日すぐ申し込み等は控えるべきだと思います。リアルな現場の声を聞くだけでOKです。

現在は、コロナの影響でオンラインセミナーも多数開催されています。
是非参加して不動産投資の具体的なイメージを持ちましょう。
ただその際、業者選びは慎重にしていただきたいです。
なぜなら、正直なところ、悪徳業者がたくさんいるからです。

セミナーを開催している不動産会社は多数ありますが、
今回は現物不動産1社、少額投資クラウドファンディング1社だけにそれぞれ限定して紹介します。
東証一部上場の不動産会社で10年以上の不動産キャリアを持つ私が、数多くの不動産投資サービス企業の中から、現時点で最も信頼・おススメできると考える企業になります。日々お忙しい方々が多いと思いましたので、1社ずつ合計2社のみに絞りました。是非ご参考にして頂けましたらと思います。

現物不動産

株式会社
GA Technologies
東証マザーズ上場企業。不動産テックの先端企業で、不動産業界の透明性を高めることを目標にしている会社「RENOSY」というアプリで得られる物件情報や物件管理、オンライン内見・契約手続きなど、不動産取引の煩雑さを省略化。現在、セミナー参加で3万円分のAmazonギフト券キャンペーン実施中不動産も学べる&アマギフ3万円分で一石二鳥の無料相談です

GA Technologies サイトへアクセス
不動産クラウドファンディング(少額投資)

ロードスターキャピタル株式会社
東証マザーズ上場企業。不動産テック及び不動産クラウドファンディングの先端企業であり、一般の方が不動産投資を身近な資産運用の手段に、ということを目標にしている会社。経営陣はゴールドマンサックス出身者多数で、同社担当者は、私の目から見ても不動産のプロ中のプロです。

ロードスターキャピタル サイトへアクセス

投資家の知人を作る、コミュニティへの参加

経験者から学ぶのも重要な手法です。
特に失敗談を聞くことで、自分が同じ失敗をすることを防ぐことができます。
また、どうやってお買い得物件を探し当てたか、どこの金融機関のローンが通りやすいか等の生の情報をゲットするためにも、投資家仲間を作ることは大切です。

よくある失敗例

・高値掴み、相場より高い値段で購入
・空室になりすい物件を購入
・初めからキャッシュフローがマイナス
・節税効果があまりない(目的達成できない)
・違法物件や瑕疵物件を購入

不動産投資前に必須の基礎知識

必須知識一覧

不動産投資は、副業として甘く考えず、事業をすると考えた方が良いです。
事業をするには、当然勉強が必要です。まず以下のような基礎知識を一通り抑えましょう。

  • アセットタイプを知る
  • 投資規模を知る
  • エリアを見定める
  • 相場を知る
  • 物件のチェックポイントを知る
  • 収支を計算する
  • ローン(融資)を使う
  • 相手と交渉する
  • 物件管理を知る
  • 出口(売却)チャンスを伺う

アセットタイプを知る

住宅

区分マンション

マンションの一室を扱う投資です。

区分マンション投資のメリット

・駅近、都心などの賃貸需要の多い場所に多い
・一室から購入できるため、少ない資金ではじめられる
・鉄筋コンクリ―ト造のため、担保価値が高く、全額融資を受けやすい
・適切な維持管理・修繕を行うことで100年以上持つものもある
・好立地の物件も比較的手に入りやすい

区分マンション投資のデメリット

・空室になると、無収入になる。
・工夫の余地があまりなく、大きく化けづらい
・利回りが低く、短期でのキャッシュフローは悪い
・建物の修繕や建て替えを含む意思決定は管理組合の総会を通して行われる

従って、初めて不動産投資を始める方、時間がなく管理を任せたい多忙な方、都心・駅近の好立地な物件が好きな方に好まれる傾向が強いです。

アパート

3階建までの規模で、複数の入居者に貸し出す手法です。

アパート投資のメリット

・部屋が複数あり、収入がゼロになりづらい
・建物がなくなっても土地は残るため、資産性が高い
・利回りが高く、キャッシュフローが良い
・木造建物の減価償却期間は22年のため、節税「効果」が高い

アパート投資のデメリット

・購入金額が大きいため、多額の資金が必要になる
・融資が出づらく参入しにくい
・流動性が低い
・木造建物は比較的早く大規模修繕工事や建て替えが必要になる
・木造建物の減価償却期間は22年しかないため、節税「期間」は短い

従って、既に土地を保有している地主、不動産投資経験のある方、不動産を学ぶ、管理する時間のある方、地方在住の方などが好むアセットタイプです。

戸建

ボロ戸建て投資家も世の中にはたくさんいます。
戸建ても、賃貸物件として投資の対象になっています。
最近では個人投資家の方が、戸建て物件をかなり安く仕入れて自分で改修し、テナントを見つけ、高利回りで貸し出した後に、高値で売却という方法も流行しています。

戸建投資のメリット

・個人で参入しやすい
・利回りが高い
・清掃する必要がないので、管理に費用がかからない。
・規模が小さく自分でリフォームしやすく、コストを抑えやすい
・家族を持ったときに自分で住むことも可能
・一度入居すると、入居期間が長いため安定した収入を得られる
・規約があるマンションとは異なり、民泊転用もしやすい

戸建投資のデメリット

・条件が悪いと空室期間が長くなる可能性がある
・土地を含めて購入するので、まとまった資金が必要になる
・リフォーム工事に費用がかさむことがある
・立地が駅から離れている、郊外が多い
・物件の情報が出回りにくく、良い物件を見つけるのが困難

従いまして、ある程度不動産投資に慣れた個人や、リフォームすることが苦でない方、逆に手間をかけることで物件を化けさせたい方などが取り組んでいます。

オフィス

住宅同様、伝統的な投資アセットです。

オフィス投資のメリット

・コロナでテレワークが流行っているとはいえ、底堅い需要がある
・コロナの影響がありつつも、全体で5%を切る水準をキープ
・退去の際に行う原状回復工事の費用は、基本的にテナント側が負担

オフィス投資のデメリット

・住居に比べてロットが大きくなる傾向が高い
・好立地であることが多く、高くなる傾向
・共有部分の修繕にかかる費用はオーナー負担

店舗

飲食店、テナントなどが商業用物件です。
家賃相場が高く、賃貸期間が長いことから、住居用物件よりも高額なリターンに期待できるのが特徴
一方、いったん空室になると長期になるケースが多いことから、不動産投資の経験を積んだ人が商業用物件に投資する傾向があります。

店舗投資のメリット

・利回りが比較的高い
・商業用物件に投資して期待できる利回りは高め
・店舗を営業して収益を生み出せる商業用物件では、利便性が高い

店舗投資のデメリット

・リフォーム費用がかからない
・商業用物件は入居者が内装や設備を整える
・不動産オーナーがリフォームしなくて良い場合が多い

投資規模を知る

一棟or区分という形態があります。
※区分というのは、全体ではなく一部のことです。

一棟投資のメリット

・一棟は事業として認められるので事業融資を引き出しやすい
・税制上の優遇を受けられる
・大きなリターンを得られる可能性
・自分である程度自由に建物をいじれる

一棟投資のデメリット

・資金的に高額になる、失敗時のリスクも大きい
・資金的支出が大きくなるため、エリアやアセットの分散投資が困難
(但し、予算が潤沢にある方は除く)
・修繕や改修が発生した場合の金額負担が大きい
・耐震補強や遵法性の順守などの責任をすべて負う

では、次に区分所有について見ていきましょう。

区分投資のメリット

・比較的少額で始められる
・物件を売却する際も流動性が高く、売却しやすい
・一棟よりもフルローンを借りられるケースが多い
・日々の維持管理や大規模修繕の負担も大きくない

区分投資のデメリット

・空室ですぐに収入ゼロ、0か100かになりやすい
・大きくリターンを得るのは難しい(化けにくい)
・建物規約や管理組合があり、自由に建物をいじれないことも

エリアを見定める

不動産 投資 始め方

割安なエリアを見定めることが重要です。
たとえば、

  • アクセスに比して物件価格や賃料が安い
  • 将来的に開発や、新駅の開通が見込まれる
  • 人口増加傾向にある
  • 周辺に大規模施設(オフィス街や学校等)があり、賃貸需要が途切れない

また、都心だけではなく、地方もターゲットになります。
地方であれば、

  • (メリット)都心よりも相対的に高い利回り(価格が低い)
  • (デメリット)物件管理の目が行き届きづらい

と考えられます。
自著「不動産を割安で買う極意」では、どのように割安に購入していけば良いかを解説しています。(Kindle Unlimited 会員の方は無料でご覧いただけますので、ご興味ある方は是非一度、ご覧頂けましたら幸いです。)

不動産 投資 始め方

相場を知る

相場を知ることは、

  • 高値掴みを防ぐ
  • 割安なお宝物件が出てきたときに、飛びつける
  • 不動産投資に勝てる可能性が高くなる

というメリットがあります。

では、どのようにして相場価格を知れば良いのでしょうか?
今の時代は、ネットに情報があふれているため、検索すればすぐに情報が出てきます。
以下に整理します。

【土地価格(周辺の取引事例)】
 ◎国土交通省の土地総合情報システム
【土地価格(公示価格・地価調査)】
 ◎全国地価マップ
【建物の耐用年数・減価償却】
 ◎国税庁の耐用年数表
【マンション価格(新築・中古)】
 ◎マンションサーチ
【住宅の賃料査定など】
 ◎SUUMO(住宅)
 ◎HOME’S(住宅)
【オフィスの賃料査定など】
 ◎officee(オフィス)
【収益物件の想定利回り】
 ◎日本不動産研究所/投資家調査

物件のチェックポイントを知る

不動産投資を検討するときに、網羅すべき物件チェックポイントを以下に記載します。
この物件チェックは、デューデリジェンスと言われています。

経済的側面

  • 賃料相場
  • 空室の可能性
  • 建物修繕
  • 維持管理コスト
  • 周辺の利回り
  • 売却予想価格

などです。

法律的側面

  • 所有権を妨げる権利の有無(抵当権等)
  • 物件の遵法性
  • 条例など物件規制の有無

などです。

環境的側面

  • 駅からの距離、アクセス
  • 周辺利便施設の有無
  • 騒音や日照など

などです。

収支・キャッシュフローを計算する

興味のある物件を見つけたら、いよいよ収支の精緻な計算をする必要があります。

初期費用

  • 購入金額
  • 消費税(土地建物の比率により異なる)
  • 仲介手数料
  • 司法書士手数料
  • 印紙代
  • その他諸費用

毎年のランニング

収入

  • 賃料
  • 空室有無
  • 駐車場等その他の賃料

※賃料は現在の賃料だけではなく、過去や将来の予測賃料も把握すべきです。

費用

  • 税金(固都税)
  • 維持管理費
  • 保険料

収支シミュレーション

簡単に算出するのであれば、以下等を利用するのが良いでしょう。

東急リバブル作成
 ◎収益シミュレーション
楽待作成
 ◎CF(キャッシュフロー)シミュレーション
Vector個人作成
 ◎IRRによる不動産投資収益計算Excelシート

ローン(融資)を使う

多くの人にとって、不動産を買えるか否かは、ローンが出るか否かにかかっています。
また、他人資本(ローン)を使うことは、不動産投資の最大のメリットとお伝えしました。

ローンの借りやすさは市況や金融機関の融資スタンスにもよって異なります。
従って、

  • 自ら複数の金融機関に打診する
  • 想定の融資金額が出ないことも想定し、無理はしない
  • 自己資金をある程度準備しておく

ことが重要です。

相手と交渉する

条件交渉のうち、最も重要なものは価格交渉です。
安く投資は成功、高く買ったら投資は失敗、といっても過言ではないぐらい重要です。

では、価格交渉のポイントは何でしょうか。

  • 売主の売却理由を知る(現金化したい、相続対策で売りたいなど)
  • 売主や物件の弱点を知る(修繕が近いなど)
  • 仲介会社を味方にして、交渉をがんばってもらう
  • 自分が買主になるメリットを売主に説明して納得してもらう
  • 価格を下げられるエビデンスを探す(周辺事例を調べるetc…)
  • 条件を引き出すだけではなく、先方もハッピーになるような条件を出す

物件管理を知る

物件の価値は、その管理状態によって大きく左右されます。
管理が良ければ、テナントが決まり、高値で売却できます。
物件管理は、不動産投資を成功させるために必要不可欠なものなのです。
一口に物件管理と言っても、大きくは建物管理と賃貸管理があります。

建物管理

・建物の物理的なメンテナンス(ハード面)
・共用部分や敷地内清掃、各種設備の保守点検

賃貸管理

・投資物件としての維持管理(ソフト面)
・テナントとのやり取り、テナント募集、テナントクレーム対応、滞納対応など

また上記、管理の形態として、
・自主管理
・委託管理
・サブリースがあります。

自主管理は文字通り、自分で直接管理すること、
委託管理は管理会社に委託し、物件管理を依頼すること、
サブリースはサブリース会社に一括借り上げを依頼し、物件管理も併せて行ってもらうというもの。

直接管理でない場合には、月々の管理料が発生し、物件の収支に関わってくるため、管理会社の選定も重要です。また管理会社に修繕や原状回復工事も依頼している場合には、管理会社の実力により、維持状態やかかるコストが異なることとなります。

出口(売却)チャンスを常に伺う

不動産投資は、あくまで投資です。
投資はリターンが回収できてこそ、成功といえます。
そういう意味では、売却し、利益を確定させるところまでが、不動産投資といえます。

では、売却はどのようにすればよいでしょうか。
・売却方法
・売却先
・売却金額
・売却時期
・売却条件
・売却スケジュール
など様々な論点があります。

また宅建業法上、仲介を依頼数場合に、
・一般媒介契約(他へ依頼しても、自ら見つけてもOK)
・専任媒介契約(他へ依頼はダメ、自ら見つけるのはOK)
・専属専任媒介契約(他への依頼、自ら見つけるの両方NG)
という形態もあり、どれを選ぶかも重要です。

おススメとしては、

  • 常日頃から不動産相場情報を入手
  • そのために、懇意の不動産会社を3~5社程度作っておく
  • いざというときに相談できる体制を整えておく

ことが重要だと考えます。

今日のまとめ

1.そもそも不動産投資とは?
2.不動産投資のメリット・デメリット
3.情報をどう集めるか?
4.不動産投資前に必須の基礎知識
5.アセットタイプを知る
6.投資規模を知る
7.エリアを見定める
8.相場を知る
9.物件のチェックポイントを知る
10.収支・キャッシュフローを計算する
11.ローンを利用する
12.相手と交渉する
13.物件管理を知る
14.出口(売却)チャンスを常に伺う

以上、ここまでの長文をお付き合い頂き、有難うございました。
一度で理解できなくとも、何度も読んで少しずつご理解頂けましたらと思います。

ご質問やご意見があれば、Twitter(@fudousan_jisho)で是非ご連絡ください。
またより込み入ったご相談をされてみたい方は、MENTAというサービスで相談窓口を開設しておりますので、もしご興味ある方はそちらもご覧ください。

皆様が本記事を参考にして、最高の不動産に出会い、最高の不動産取引を実現されることを願っています

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