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【不動産資格】
競売不動産取扱主任者とは?いわくつきの競売不動産を取り扱う資格!不動産資格取得検討者向け!

今回の記事で分かること

・競売不動産とは?
・競売不動産のメリット・デメリット
・競売不動産取扱主任者とは?

シマ
シマ
皆さん、こんにちは。シマです(@fudousan_jisho)。今回は、いわくつきの競売不動産およびその専門家である競売不動産取扱主任者について解説します。

↓今回の関連動画

第30話:競売不動産取扱主任者とは?いわくつきの競売不動産を取り扱う資格
https://youtu.be/BU-S2CbP_EU

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競売不動産の基礎知識 3訂版 (競売不動産取扱主任者試験の公式テキスト)

「競売不動産」で資産を増やす方法

競売不動産取扱主任者とは?

競売不動産取扱主任者とは?

競売とは?

皆さんは、土地やマンションを購入する際に、どのように購入されますか?
一般的には、ネットで検索する、近くの不動産会社へ行ってみる、そして、見つけた良い物件に決める、という流れですよね?

実は、一般のネットや不動産会社経由ではなかなか表には出てこない競売不動産というものがあります。

競売にかかる=過去に事件があった、ということであり、
相場よりもはるかに安く取得できる可能性があります。

いわくつきである可能性がありますが、中には好立地の優良物件が紛れていることもあります。

不動産が競売に係る理由は様々です。

例えば、ローンを利用して不動産を購入したものの、途中で返済ができなくなり債権者(一般的には銀行)の申し立てにより、裁判所が窓口となって売却されます。

これだけ聞いても、一般の不動産取引とは違うということはご想像いただけますよね?

  • なにか事件が起こり競売にかかる
  • 不動産が裁判所窓口で売却となる

ということですので、何も知識のない方が競売不動産市場に参入すると、一定のリスクが伴います。

競売をサポートする民間資格

したがって、一般の方が競売不動産を落札するに際し、サポートするニーズが生まれ、そのための専門資格が本日の本題「競売不動産取扱主任者」になります!その使命は、競売不動産の購入を希望している人に対して安心した助言・代行することです。

また、競売不動産取扱主任者は、その専門性を活かし、自ら落札者として参加することも可能です。

「主任者」とつくため、「宅地建物取引主任者」を思い浮かべた方もいらっしゃるかもしれません。「宅地建物取引主任者」は、国土交通省管轄の国家資格であり、現在その名称は「宅地建物取引士」に変更されています。

しかし、「競売不動産取扱主任者」は、現状「不動産競売流通協会」という団体が取り仕切る民間資格になります。
私の知る限りでは、現在、国家資格に格上げされる予定はないと思います。

民間資格であるということは、つまり、国や自治体からお墨付きを与えられた独占業務はないということです。
実際に、競売不動産はあくまで不動産であるため、当然不動産についての全般的な知識が必要となります。

競売物件と一般物件の違い

以下の表で、競売物件と一般物件の違いを整理しました。

競売物件

規定する法律は「民事執行法」

不動産競売(ふどうさんけいばい)とは、「民事執行法」に基づき、債権回収のために、債権者が裁判所に対して申立てを行うと、その不動産を裁判所が売却する手続です。

したがって、管轄法は「民事執行法」となります。

現状有姿売買、瑕疵担保免責

競売不動産は、基本的に内見不可、現状有姿売買、瑕疵担保免責が基本です。

内見不可、現状有姿とは?

現状有姿とは、文字通り現状のあるがまま取引するということです。
一般的な取引であれば、売主が物件を改修するなどして引渡すことがありますが、競売物件においては現状のままの取引となります。
競売物件にあるケースとして、物件の債務返済が滞ることにより競売手続きに入ることになりますので、債権者(場合により取り立て屋)が物件に居座っていることさえあり得ます

また、内見も不可となりますので、中の状態がどのようになっているのか、自らの目で確かめることができません。部屋の中で誰も認識していない事件が起きているかもしれません。

そのあたりを全て受け入れる必要があり、一般物件とは大きく異なります。

瑕疵担保免責

競売物件においては、基本的に瑕疵担保(※)免責が基本です。
※2020年の法改正により、厳密には「瑕疵担保」という用語ではなく、「契約不適合」という用語になりましたが、多くの方の理解が「瑕疵担保」の方が分かりやすいかと思い、利用しています。
※「瑕疵」とは、物件の落ち度のことであり、大きく物的瑕疵・経済的瑕疵・心理的瑕疵・環境的瑕疵の4つに分けられ、例えば、雨漏りやシロアリ被害、第三者の権利付着、過去に心理的嫌悪感を生む事件(自殺など)、近隣に騒音や異臭を放つ施設がある、等が挙げられます。

したがって、購入した後に何か物件に関するトラブルが発生した場合であっても、落札者は誰にも責任を追及することができず、自ら引き受けなければなりません

不動産仲介会社が介在しない

競売手続きは、不動産会社ではなく、裁判所が取り仕切るため、不動産仲介会社が介在しません

したがって、宅建業法に基づく物件の詳細を記載した重要事項説明書やその他の重要付属書類などは存在しないことになります。

また最近のトピックとしては、法改正により、競売物件の購入時に住宅ローンを利用することができるようになりました。

一般物件

一般物件の場合、不動産の取引においては「宅建業法」に基づき、取引が規定されています。また、契約に関しては「民法」、その他に建築基準法や都市計画法といった「その他法令」も規定されています。

また基本的には、内見も可能であり、売主及び買主の交渉で瑕疵担保責任(現在の契約不適合)の協議を行うこともできます

競売物件のメリット・デメリット

メリット

競売物件のメリット
  1. 相場よりも安価に入手できる可能性

デメリット

上述した点ですが、

競売物件のデメリット
  1. 内見不可
  2. 現状有姿
  3. 瑕疵担保(契約不適合)責任免責
  4. 不動産仲介会社が介在しないため、物件詳細の分かる重説や
  5. ローンが引きづらい可能性も(以前は住宅ローン不可でしたが、法改正で現在は制度上は可能にはなっています)

競売不動産の情報元

競売情報については、裁判所が窓口として執り行われます。
競売や物件の詳細な情報については、以下のウェブサイトに掲載がされます。
不動産競売物件情報サイト

競売不動産取扱主任者になるには?

試験概要

  • 不動産競売流通協会が主催し公認している民間資格
    (団体HPこちら
  • 登録時には、宅地建物取引士合格が要件
  • 504肢択一による筆記試験

毎年の受験者数と合格者数の推移は以下の通りです。

問題例

以下に、競売不動産取扱主任者試験の例題を記載します。これを見てイメージを付けてみて下さい。

不動産強制競売手続の一部を並べた記述のうち、時系列順に並べたものとして最も適切なものはどれか。
1.強制競売の申立て → 強制競売の開始決定 → 売却基準価額の決定 → 現地調査
2.強制競売の開始決定 → 売却許可決定 → 現地調査 → 売却基準価額の決定
3.評価書の作成 → 強制競売の開始決定 → 売却基準価額の決定 → 配当等の実施
4.強制競売の開始決定 → 現地調査 → 売却基準価額の決定 → 売却許可決定 → 代金納付

合格後の進路

上述のように、競売不動産取扱主任者は民間資格であり、国によって定められた独占業務を有しないため、同資格だけで就職が有利になるかといえば、必ずしもそうとは言えません。

競売不動産といえども、不動産であるため、宅建試験のカバーする範囲の知識や経験を有している必要があるでしょう。

同資格単体では難しくとも、その他の宅建士や登記に関する司法書士などと組み合わせて、プラスアルファで保有しておけば、強みになると思います。

実際に、この競売を得意としている不動産会社も存在します。

したがって、試験合格後は、

  • 競売不動産を不動産として取り扱う不動産会社
  • 債権者として不動産を担保としている銀行を中心とした金融機関

などで、でその知識を利用することができると思います。

競売不動産マーケットの特徴として、規模が大きくないということがあるため、大手の不動産会社などは、費用対効果の観点で参入しづらい現状があります。競売物件を頻繁に取り扱う不動産会社としては、中小規模の不動産会社が多いと言えそうです。

いかがでしたでしょうか。
少しでも皆様にお役に立てる記事でしたら、幸いです。

今日のまとめ

・競売不動産とは?
・競売不動産のメリット・デメリット
・競売不動産取扱主任者とは?

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